
右上臼歯部の写真です。
7番の奥には親不知が存在していますが歯肉の内部に完全に埋伏しています。
抜歯を行うアングルで確認して開始します。
このケースでは右上7番(第二大臼歯)の治療の妨げになるため抜歯します。
表面麻酔後に浸潤麻酔を行い歯肉の厚みを計測したところ
約8㎜の厚みがあったため、歯肉を切除して歯肉の厚みを減らすこととしました。
つまり、通常の抜歯のように見立てて行います。
写真は歯肉の切除を行ったところです。
分かりにくいですが親不知の歯冠部分がCT通り出てきています。
歯根が退化していることに助けられ、幸運にも予定より短時間で抜歯完了です。
埋伏抜歯でしたが抜歯創は通常の抜歯と同じ状態です。
抜歯窩には抜歯窩挿入用の抗生物質 TCコーンを砕いたものを少量入れます。
血液を吸収し血餅の保持を助けてくれる吸収性ゼラチンスポンジ スポンゼルを挿入します。
周囲の歯肉を軽く縫合して抜歯の完了です。
約1週間後に抜糸(ばついと)します。
歯肉を切除せずに抜歯していたとすれば閉鎖創で縫合できますが歯肉がまたダブついて
7番の清掃を困難にしてしまいます。
埋伏していても手前の7番と接していた部分には歯石が沈着していました。
7番との接触部分から唾液・口腔内細菌の侵入があったことが分かります。
歯根はさつまいものような形状になっていますので抵抗力があまりなく抜歯に関しては適しています。
O・Hさん、埋伏抜歯につき怖かったと思いますが、予想以上に順調に終わって私もうれしいです。
少し痛むかもしれませんのでお大事に。
もしよろしければ
ブログランキングに投票のため、このリンクのクリックお願いいたします。
※厚生労働省 医療広告ガイドライン に沿うための記述
すべての歯科治療は、治療行為によって治癒や改善が約束されているわけではなく、状態の悪化や後遺症の発生、抜歯や死亡を招くリスクを伴います。※治療費用の例示・根管治療を伴う普通再治療約20万円(かぶせもの除去・メタルコア除去・根管治療・根管充填・レントゲン・支台築造・かぶせもの)・普通セラミックつめもの約6万円・普通セラミックかぶせもの約8万円・普通セラミック前歯約13万円・普通抜歯約1.7万円・普通レジン充填約1万円(税抜)