
頬小帯(きょうしょうたい)とは歯槽部の付着歯肉から頬粘膜にかけての筋張った構造のことです。
頬粘膜を引っ張った際に浮き上がって見えます。アップです。
N・Mさんの場合、左上第一小臼歯の頬側歯頸部中央に起始点があるため、頬粘膜の動きによって歯周ポケットがつられて開閉してしまいます。
このため歯周病の増悪因子のひとつと考えられます。
また、歯ブラシの動きを妨げるためブラッシングの邪魔にもなってしまいます。
そのことをご理解の上、頬小帯の切除術をご決断です。
術中写真です。
局所麻酔を行い、起始点から切除します。
レーザーを用いて切りっぱなしにする方法もありますが、
私の経験上、後戻りや予想した結果が得られにくいと感じますので切離縫合する方法を採っています。
レーザーでの術式を否定するものではありません。あくまでも私の好みの問題です。
右側も同時に行いました。
私は歯肉バサミを使用するのが好きです。
縫合して完了です。
こういった場所にはチクチクしないようにナイロンやポリ乳酸の糸ではなくシルクの糸を好んでいます。
N・Mさん、麻酔が切れたあと少し痛むかもしれませんのでお大事に。
来週の抜糸が楽しみです。
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※厚生労働省 医療広告ガイドライン に沿うための記述
すべての歯科治療は、治療行為によって治癒や改善が約束されているわけではなく、状態の悪化や後遺症の発生、抜歯や死亡を招くリスクを伴います。※治療費用の例示・根管治療を伴う普通再治療約20万円(かぶせもの除去・メタルコア除去・根管治療・根管充填・レントゲン・支台築造・かぶせもの)・普通セラミックつめもの約6万円・普通セラミックかぶせもの約8万円・普通セラミック前歯約13万円・普通抜歯約1.7万円・普通レジン充填約1万円(税抜)