
近心頬側根の根尖部分には根尖病変が形成されています(画像右下:歯根の先端の黒い透過像)
口蓋根の中央部分に穿孔(穴あき・パーフォレーション)が存在しています(矢印)。
その部分から歯根分岐部に炎症を起こしています(透過性の亢進)。
グリーンのシートはラバーダムです。
金属切削時に切削粉が粘膜と接触するのを防ぐために装着します。
画像下側が口蓋根です。
口蓋根の内壁に穴が開いていますが、幸い小さな穿孔でしたので修復を行います。
薬液による消毒後に専用材料で穴開き部分の保護をしました。
その上からコンポジットレジンで保護し、修復の完了です。
ここからは通常の再根管治療を行います。
こちらの記事にこの歯の近心頬側根管からの排濃について書いています。
「根尖からの排膿(膿が出る)が根管口で良く分かるケース 2018.06.09」
サーマフィルによる垂直加圧根管充填です。
根管充填後のデンタルレントゲン写真です。
約半年後に歯科用CTにて歯根分岐部の炎症の状態を確認します。
※金属除去から穿孔の修復、再根管治療、根管充填まで治療回数5回、費用は約16万円です。
※このケースでは穿孔のサイズが小さく幸運でしたが、穿孔のサイズと炎症の状態によっては修復が困難であることがあります。
K・Eさん、まずは症状が治まり安心しました。
今後の経過が楽しみです。
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広島市の自由診療専門の歯科医院 三好デンタルオフィス
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すべての歯科治療は、治療行為によって治癒や改善が約束されているわけではなく、状態の悪化や後遺症の発生、抜歯や死亡を招くリスクを伴います。※治療費用の例示・根管治療を伴う普通再治療約20万円(かぶせもの除去・メタルコア除去・根管治療・根管充填・レントゲン・支台築造・かぶせもの)・普通セラミックつめもの約6万円・普通セラミックかぶせもの約8万円・普通セラミック前歯約13万円・普通抜歯約1.7万円・普通レジン充填約1万円(税抜)